概要
イオンクロマトグラフィー (IC) は、溶離液を移動相として、イオン交換体などを固定相とした分離カラム内で試料溶液中のイオン種成分を展開溶離させ、電気伝導度検出器によって測定する分析手法である。
装置基本構成
溶離液を送るためのポンプ、インジェクションバルブ、カラム、サプレッサー、電気伝導度検出器から構成される。溶離液、カラムの種類をかえることで様々なイオン成分の測定が可能である。
イオン種 陽イオン：Li+、Na+、NH4+、K+、Mg2+、Ca2+、アミン類など
陰イオン：F-、Cl-、NO2-、Br-、NO3-、SO42-、PO43-
：CH3COO-、HCOO- などの有機酸
特徴
- 1 回の測定で複数のイオン成分を同時に分析可能
- 酸化状態の異なるイオン成分 (NO2-、NO3- など) を分離して定量可能
- 定量性、再現性が高い
- ppb レベルの定量分析が可能
分析事例
- 水溶液中の陽イオン、陰イオン、有機酸、アミン分析
- 樹脂加温抽出液中の微量陽イオン、陰イオン分析
- リチウムイオン電池の電解液中のLi 塩および無機系添加剤の定量分析
- ガス捕集液中のイオン分析
- 有機溶媒中のイオン分析