総合職 2016年度入社
大学院自然科学研究科 (修士)
材料物性研究部配属
大学時代は、錯体の研究をしていました。光を当てると色が変わる錯体があり、その機構を解明することが私の研究テーマでした。錯体化学は無機化学と有機化学の中間領域で、分析装置も、XRD、IR、NMRなど、様々な分析装置を広く扱ってきました。研究を通して分析に触れた経験は、就職した現在、他部署の分析結果との相関を見たり、お客様が知りたい情報はどの分析を行えばいいのか判断したりするのに役立っています。
就職を考えたとき、私はモノづくりには惹かれず、モノづくり以外の分野で、これまで学んできた化学の知識を活かしたいと考えていました。大学の先輩に、就職活動の話を聞くなかで、分析業務によってお客様の研究開発を支えるこの業界を知り、志望するようになりました。製品の研究開発には、その製品が持つ物性と構造両方の情報が不可欠であり、三井化学分析センターの、ナノからマクロまで幅広いサイズ領域で、物性と構造を評価できるところに魅力を感じ、入社を決意しました。
プラスチックは種類や製法によって、様々な構造と特性を持ちます。私の職場では、プラスチックの機械的、熱的、光学的、電気的といった材料物性を評価しており、私自身は、TMAを用いて、温度変化によるプラスチックの膨張挙動や収縮挙動を測定しています。これらは、プラスチックのペレットを製品の形にしたときに発生する、反りや割れといった不良を防ぐために重要で、製品設計に不可欠な情報となります。
私の職場では、仕事の進め方を個々人の裁量に任されているため、仕事の進捗を自分で管理することが出来ます。また、三井化学分析センターでは、フレックス制を採用しており、出社時間や退社時間を調整している社員が多く、私もその一人です。個人のライフスタイルに合わせて、仕事を進められる一方、他部署と連携する仕事では、日程調整などに苦労します。自由な分、責任も重いですが、自分の意志で仕事を進められ、社員がお互いのワークライフバランスを尊重しあうことができる良い職場だと感じています。
三井化学分析センターでは、分析手法ごとに部署が分かれていますが、入社前は個々の部署が独立して業務を進めるイメージを持っていました。しかし、入社してみると、部署間で密接に連携を取り合っており、お客様が抱える問題を解決するために、複数の部署が一丸となって分析や解析を行っていました。その他にも、それぞれが得意とする技術を活かして、サンプルの作製をお互いに協力しあうなど、部署の中だけで完結させず、部署同士で連携して取り組む業務が非常に多く、驚きました。
私たちの仕事は、研究開発や工場の安全運転、安定品質を「支える」仕事のため、お客様の要望に合わせて、分析手法や納期などを臨機応変に対応しています。お客様との距離も非常に近く、顔を合わせてやり取りする機会も多いですが、その際に「迅速に対応してくれて助かった」「分析によって研究が進んだ」など、お客様から直接感謝の言葉をかけて頂けたときには、私の分析が役立っていると実感ができ、やりがいにも繋がっています。
「信頼頂けること」を第一に仕事をしています。私たちがお客様に商品として提供しているのは分析データであり、製品のように明確な形がないため、お客様自身がその品質を確かめることはできません。それでもお客様が私たちの商品を買ってくださるのは、分析者である私たちを信頼しているからです。お客様との信頼関係は一朝一夕で築けるものではなく、日々のやり取りを積み重ねて少しずつ築いていくものであるため、お客様からの依頼には丁寧に、そしてできるだけ迅速に対応することを心がけています。
三井化学分析センターでは、研究開発や製造過程で、問題が発生したお客様からの相談を数多く受けます。その際に、ただ依頼された分析を行うだけでは、お客様の抱える問題の解決に至らない場合もあります。分析するだけに留まらず、問題が発生した背景や原因について考え、分析手法を自ら提案し、異なる手法の分析結果を総合的に解析することで、お客様の抱える問題を根本から、お客様と一緒に、解決できるようになりたいです。
就活中の楽しみをなにか一つ見つけてください。就活は、右も左もわからず迷ったり、思うようにいかずに悩んだりと、とにかく大変です。そのなかで、就活で赴いた先でおいしい物を食べたり、観光したり、何でもいいので息抜きとなる時間を持ってください。何か楽しみがあれば、ほんの少しだけ頑張れますよ。
旅行が趣味で、休日は千葉県内外色々な観光地に遊びに行きます。この写真は、千葉県の名所「鋸山」に、大学時代の友人と遊びに行ったときのものです。断崖絶壁を覗き込んでしまって、思わず腰が抜けました。