ブロックポリマーの高次構造解析
パルスNMRによる相構造と分子運動性の比較

概要


ポリマーの高次構造は物性と密接に関係しており、相分離構造の違いで分子鎖の状態 (運動性) が異なってくる。パルスNMRを用いた解析によってブロックポリマーの高次構造における分子鎖の運動性が異なる成分比率と動きやすさが調べられる。

分析例 Polystyrene(PS)-b-Polyisoprene (PI) ブロック共重合体の解析


1.試料とTEM像

サンプルA:合成品(未処理)
サンプルB:キャスト処理品(相分離処理)

mcanac


mcanac
TEM像 (白色部:PSドメイン、黒色:PIドメイン)


2.パルスNMRによる測定と分子運動性解析
mcanac
パルスNMR測定結果 (40 ℃)

3成分近似による結果 (40 ℃)
  成分比率 T2値
PS単体 サンプルA サンプルB PS単体 サンプルA サンプルB
Hard 100 43.8 54.3 14.8 15.1 15.0
Mid 0 3.5 9.4 - 234 308
Soft 0 52.7 36.3 - 1380 1910

3.相分離と分子鎖のイメージ図
mcanac



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