13C-NMRによる各種ポリエチレン (PE) の
分岐構造解析

概要


13C-NMR により、ポリエチレンの分岐構造を定性的・定量的に解析することができる。ポリエチレンの分岐構造は、物性や加工性に大きな影響を与えるため、13C-NMR によりその特徴を把握することは、ポリエチレンの剛性や成形加工性などの諸物性の付与など材料の開発、改良に有用である。



各種低密度ポリエチレンの分岐構造の評価例


 LLDPE (直鎖状低密度ポリエチレン) コモノマーに由来する特定の長さの短鎖分岐を有する

mcanac

 LDPE (低密度ポリエチレン) 重合過程 (高圧法) で生じる種々の長さの分岐を数多く有する

mcanac
(500MHz NMR 装置、 超高感度プローブ、120℃で測定)

  • 分岐の種類を同定できる [Me( メチル)、Et、Pr( プロピル)、Bu、Am、Hex+]
  • 各シグナルの積分強度比より、1000 カーボンあたりの分岐数を定量できる
  • 重合条件や使用する触媒の違いによる分岐構造の差異を比較できる。また、物性が異なったサンプルやトラブル品と、通常品との構造の差異を比較できる



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