分析電子顕微鏡 (AEM)
-エネルギー分散型X線分光 (EDS) と電子エネルギー損失分光 (EELS)-

概要

真空中で試料に電子線を照射すると、構成元素や化学状態などの情報を含む信号が発生する。これらの信号に対する検出器を搭載した電子顕微鏡は分析電子顕微鏡と呼ばれ、微小領域の評価に広く用いられている。ここでは、特性X線を用いるEDSと非弾性散乱電子を利用するEELSについて紹介する。

EDS (Energy Dispersive X-ray Spectroscopy)

入射電子により試料中の原子が持つ内殻電子が放出され、元素特有の特性X 線が発生する。これを検出し、エネルギーで分光することによって、元素分析や組成分析を行うことができる。

EELS (Electron Energy Loss Spectroscopy)

入射電子は試料中の原子と相互作用してエネルギーを失い、非弾性散乱電子となる。これを分光して元素種や化学結合状態の情報を得る。

EDSとEELSの特徴

検索番号：4108