エポキシ系接着剤の硬化・接着性解析
-パルスNMR-

概要


パルス NMR では、分子運動性の違いにより、エポキシ系接着剤の未硬化量を把握できる。異なる硬化条件での硬化反応追跡にて、硬化の差および硬化後の安定時間 (養生時間) をみることができた。本 パルスNMR法 により、未硬化部分 (樹脂中のソフト成分 = 接着力悪化の要因の一つと推察) の割合を測定し、接着性 (接着力) との関係を解析することが可能である。



試料


硬化条件の異なる同一のエポキシ系接着剤



解析例 硬化条件違いによる硬化反応差と製品養生時間の差


mcanac

30分硬化反応後の硬化状態
  A条件() B条件()
Hard 28% 46%
Mid 50% 40%
Soft 22% 14%
短時間 (1min)、少量 (1g) 測定
mcanac

Hard 成分: 架橋により分子運動性がほとんどない状態
Mid 成分: 架橋により分子鎖の運動性が制限された状態
Soft 成分: 架橋による影響が少なく分子鎖が動ける状態





硬化条件が異なる製品の養生時間の影響


mcanac
mcanac

パルス NMR による硬化過程の解析が可能である。接着性との関係を調べることも可能である
硬化条件 A、B で製品に必要な養生時間に差があることがわかった




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