無機結晶材料の構造評価法の一つに XRD (X-ray diffraction) があげられる。この回折パターンにリートベルト法を適用することで、粉末多結晶でも格子定数などの構造パラメータを精密化することが可能となる。本資料ではリチウムイオン二次電池の正極活物質の一つである LiCoO2 を精密構造解析した事例について紹介する。
リートベルト解析では、粉末多結晶試料を XRD 測定した回折パターンに対し、装置関数、結晶構造モデルをパラメータとして非線形の最小二乗法でフィッティングすることで格子定数、占有率、分極座標、原子変位パラメータ等の精密化が可能となる。また、複数相が存在する場合は解析により各々の質量分率を求めることが出来る。
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