ハロゲン、硫黄の定量分析
-燃焼イオンクロマトグラフィーなど-

概要


樹脂などの固体試料中のハロゲン:X (ふっ素:F、塩素:Cl、臭素:Br、よう素:I) および硫黄:S の定量分析には、燃焼イオンクロマトグラフィー (Combustion Ion Chromatography:CIC) が適する。



装置基本構成


  • 試料ボートに精秤した試料を 900 ℃ で分解・燃焼させることで、試料に含まれるハロゲン (X) または硫黄 (S) はハロゲン化水素 (HX) およびハロゲン (X2)、または硫黄酸化物 (SO2、SO3) ガスとなる。
  • 発生したガスをハロゲン化物イオン (X-) および硫酸イオン (SO42-) として吸収液に捕集する。
  • 吸収液中のイオンをイオンクロマトグラフィーで定量する。
mcanac


特徴


  • 樹脂中の全ハロゲン (全F、全Cl、全Br、全I)、全S の定量が可能
  • ppm ~ wt% レベルの定量が可能
  • 定量下限 0.1 ~ 1 ppm (対象元素および試料組成・状態により変動)
  • 大気非暴露での試料採取・精秤にも対応
  • 別の前処理手法(酸素フラスコ燃焼法など)も選択可能


分析事例


  • 樹脂中の触媒残渣分析
  • ふっ素樹脂中の全F 定量分析
  • RoHS 指令物質 (臭素系難燃剤) のスクリーニング分析 (全Br)
  • 臭素系難燃剤中の全Br 定量分析
  • リチウムイオン電池の電極中のF、S 定量分析



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