複合材中のCNF分散状態評価 (1)
パルプCNF、リグノCNF

概要


工業的な利用が進められているCNFには原材料や製造方法によりいくつかの種類が存在する。複合材中のCNF の微細構造は従来染色法が適用できず観察できなかった。そこで、これまで高分子材料観察で蓄積した技術をもとに、独自に染色法を開発した。電子顕微鏡観察技術を組み合わせることで、各種CNFの分散性評価や微細な内部構造観察が可能となった。


代表的なCNFの種類

  • 化学変性CNF:セルロース表面に官能基を導入したCNF
  • パルプCNF :リグニンやヘミセルロースを取り除いたCNF
  • リグノCNF :リグニン一部を表面に被覆させたCNF

従来のTEM観察

パルプCNFやリグノCNFについては、CNFの凝集帯は観察されるが、微細な内部構造は観察できなかった。(右のTEM像を参照)

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CNF/ポリプロピレンのTEM像 (従来法)

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