概要
X線CTはX線の特徴 (※1) を利用して、試料にX線を照射し得られるX線透過像 (※2)
様々な方向(角度)から撮影し、コンピュータで3次元に再構成して、立体像を作製し、立体像を基に「見てみたい面 (任意の切り口)」でのX線透過像を得る方法。
試料の内部構造を非破壊で3次元的に深さ方向まで評価できる。
電子密度差がコントラストに反映されるので、繊維強化樹脂のフィラー分散状態、電池の積層状態、および成形品内ボイドの非破壊解析が可能である。
(※1) X線は波長 0.001 nm ~ 10 nm の電磁波であり、試料中の物質に吸収されながら試料中を透過する。
(※2)試料中に複数の物質がある場合、各々の物質の密度が異なると、X線吸収係数が異なるため、各々の物質の密度差がX線像のコントラストに反映される。
測定概要
X線CT分析の分解能と対象サイズ
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高分解能仕様 |
大型試料仕様 |
検体サイズ |
約 4 mm 立方 |
約 50 mm 立方 |
測定エリアサイズ |
最大で 1 mm 立方程度 (ピクセル分解能 4 μm 時) |
最大で 20 mm 立方程度 (ピクセル分解能 100 μm 時) |
ピクセル分解能 |
0.27 ~ 4 μm / voxel |
5 ~ 144 μm / voxel |
適用できる例 |
・繊維強化樹脂のフィラー分散 ・プラスチック成形品の微小ボイド |
・プラスチック成形品の内部構造、ボイド ・電池の内部構造 |