CNF樹脂中の分散状態観察/可視化技術
X線CT、TEM

概要

CNFを用いた繊維強化プラスチックが開発されており、樹脂への分散や界面の状態を観察することが必須である。X線CTで非破壊検査が、TEM新規前処理方法で樹脂のラメラとCNFの分散状態観察が可能となった。

分散状態解析 X線CT観察

樹脂中に分散させた天然繊維の非破壊分散状態観察が可能になった。


測定条件:ピクセル分解能:約 1 μm / voxel
     観察スペシメン:4 mm × 2 mm × 2 mm

mcanac


断面図 C

mcanac

3次元の立体像 (白色部がフィラー)


3軸の断面観察から断面A、Bにて繊維長の長いものが見られ、C軸方向に繊維が配向していることがわかった

測定装置に入れられる試料サイズ上限:約 4 mm角 観察エリアサイズ (3D 測定できるエリアサイズ上限) :1 mm 程度まで観測でき、ピクセル分解能は 0.27 ~ 4μm / voxcel。繊維強化樹脂の分散状態、繊維の配向性、成形品の微小ボイドの場所確認に有効である


可視化技術 TEM観察

新規前処理方法により、PE樹脂中に分散させたCNFミクロフィブリル構造の観察が可能になった。

CNF CNF分解液 CNF / PE
従来前処理 (conventional) 新規前処理 *1 (New)
試料 A mcanac

太さ5nmミクロフィブリル

mcanac

ミクロフィブリル構造確認されず

mcanac

5nm程度の繊維状構造

試料 B mcanac

太さ30nmのミクロフィブリル
矢印が捻じれ部分

mcanac

ミクロフィブリル構造確認されず

mcanac

30nm程度で捻じれ繊維状構造

*1) 分散液のCNFと形状一致




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