概要
非接触でサンプル表面の微細な三次元形状から粗さやうねりを計測する手法のひとつ。一般に接触式の計測よりも細かな凹凸の評価(サブ nm オーダ) が可能である。
同様の測定手法に共焦点レーザー顕微鏡式計測があるが、本法はより小さな粗さに対応する。
原理
試料表面と参照面の双方から反射した光の光路差によって生じる干渉縞より、試料表面の高さ情報を得る。
特徴
- 高い垂直分解能でサブnm 観察
- 比較的広範囲観察可能 (20 mm▢ 程度まで)
- 凹凸の大きい表面の測定可能
- ISO25178 に準拠した表面粗さパラメータ (Sa や Sq) で報告可能
分析例 スマートフォン用保護フィルム(樹脂製)
試料:スマートフォン用保護フィルム(①さらさらタイプ、②一般タイプ)
図 表面高さ像 (3D)
表 面粗さパラメータ (ISO 25178 準拠)
|
①さらさらタイプ |
②一般タイプ |
算術平均高さ (Sa) [μm] |
0.1900 |
0.0206 |
二乗平均平方根高さ (Sq) [μm] |
0.2400 |
0.0283 |
最大山高さ (Sp) [μm] |
0.7549 |
0.2788 |
最大谷深さ (Sv) [μm] |
-0.6085 |
-0.0899 |
表面高さ像から面粗さパラメータを解析
さらさらタイプの面粗さは粗な凸部に由来することが明確であり、最大山高さより平均高さに反映