表面粗さ測定

概要


接着性や光沢、摺動性などの物性を理解するうえで、表面粗さは重要である。
弊社では、複数の表面粗さ測定法から、目的に応じて最適な手法を選択することが可能である。
本資料では表面粗さ測定法の特徴と測定事例をまとめた。



各種表面粗さ測定法の特徴


  走査型プローブ顕微鏡
(SPM)
白色干渉顕微鏡 レーザー顕微鏡
(LSM)
表面粗さ計
(接触針法)
分解能 ※1
Z (高さ)
X,Y(平面)
Z:0.01 nm ※2
X、Y:0.2 nm ※2
Z:10 nm
(Sq 分解能 ※3:0.1 nm)
X、Y:0.48 μm ※4
Z:10 nm
(Sq 分解能 ※3:1 nm)
X、Y:0.52 μm
Z:0.02 μm ※6
X (横方向):0.1 μm ※7
測定領域 XY
0.5 × 0.5 μm
~ 100 × 100 μm
XY
112 × 112 μm
~ 1.1 × 1.1 mm ※5
XY
129 × 129 μm
~ 1.2 × 1.2 mm ※5
X
0.15 ~ 150 mm
最大
測定高さ
15 μm 10 mm 2 mm 400 μm
特徴
  • 高分解能(Å オーダー)
  • ISO25178 準拠
  • 広範囲・凹凸の大きい試料は測定不可
  • 非接触測定
  • 膜厚・界面測定が可能
  • ISO25178 準拠
  • 急峻な形状には不向き
  • 広範囲測定が得意
  • 非接触測定
  • 膜厚・界面測定が可能
  • ISO25178 準拠
  • 急峻な形状も測定可能
  • 光学観察が可能
  • 国際規格に準拠している(JIS、ISO)
  • 柔らかい材質の場合には接触針により表面が傷つく

※1 サンプルや測定条件等によって、記載の分解能を満たせない場合があります ※2 理論分解能 ※3 Sq:二乗平均平方根高さ ※4 Abbe の分解能 ※5 貼り合わせによる拡大可能 ※6 800μm 計測時の分解能 ※7 100mm 計測時の分解能(倍率により変動)



測定事例


SPM
表面処理後の
シリコンウェハ
mcanac
軸スケール
Z:50 nm
X、Y:2 μm

nm オーダーの
微細な構造を
測定可能
白色干渉顕微鏡
スマートフォン
保護フィルム
mcanac
軸スケール
Z:2 μm
X、Y:556 μm

広視野(数百 μm ~)
の凹凸や形状を
測定可能
レーザー顕微鏡
研磨紙

mcanac
軸スケール
Z:50 μm
X、Y:約260 μm

高低差が大きく
急峻な表面を
測定可能
表面粗さ計
ダンボール

mcanac
軸スケール
Z:125 μm
X:34 mm

mm ~の長距離の
表面形状を測定可能



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