プラスチック材料の衝撃試験


概要


シャルピーおよびアイゾット衝撃試験では振り子型になったハンマーで試験片に衝撃を与え、 破壊に要したエネルギーからその材料の衝撃強さを求める。一方、高速面衝撃試験では、プラスチック試験片を高速かつ等速の撃芯 (ストライカー) で打ち抜き、その衝撃力と変位量から衝撃波形を取得する。振り子式衝撃試験と比べ、衝撃に関する多くのデータが得られる。



各種衝撃試験法


試験法 試験可能な範囲 試験片 得られるデータ 対応規格
シャルピー衝撃 ハンマー容量:0.5、1、2、4、7.5、15 J
試験温度:-50 ~ 150 ℃
衝撃速度(※):0.5 ~ 3.8 m/sec
※ハンマー容量による
80mm × 10mm × 4mmt
※通常はノッチあり
破壊エネルギー〔J〕
衝撃強さ〔kJ/m2〕
JIS K7111-1
(ISO179-1)
JIS K7077
アイゾット衝撃 ハンマー容量:1、2.75、5.5J(JIS)
       40、80、150 kgf・cm(ASTM)
試験温度:-50 ~ 150 ℃
衝撃速度:3.5 m/sec
・80mm × 10mm× 4mmt
           (JIS)
・63.5mm × 12.7mm
×3~12.7 mmt ( ASTM)
※通常はノッチあり
破壊エネルギー〔J〕
衝撃強さ〔kJ/m2, J/m〕
JIS K7110
(ISO180)
ASTM D256
高速面衝撃 衝撃速度:1 ~ 15 m/sec
測定範囲:~ 10 kN(ASTM)
     ~ 20 kN(JIS、ISO)
試験温度:-40 ~ 120 ℃
・60mm × 60mm× 2mmt
           (JIS)
・約100mm × 約100mm
× 任意の厚みt ( ASTM)
衝撃波形
衝撃力〔kN〕
衝撃エネルギー 〔J〕
弾性勾配〔kN/mm〕
変位量〔mm〕
JIS K7211-2 (ISO6603-2) ASTM D3763

その他 引張衝撃:JIS K7160、デュポン衝撃:JIS K5600-5-3



何がわかるか


  • 衝撃強さや破壊エネルギーから、靭性(= 粘り強さ)や脆さが評価できる。

  • 試験後の試料から、破壊形態(延性破壊・脆性破壊)に関する情報が得られる。

  • 高速面衝撃試験では、時間に対する変形量と発生した力の関係を波形として取得可能。

  • 温度による耐衝撃性の変化も評価できる。


対象試料


各種高分子材料:
 PP (ポリプロピレン)、PC (ポリカーボネート)、
 PS (ポリスチレン)、PA (ポリアミド)、
 ABS樹脂 (アクリロニトリル / ブタジエン / スチレン共重合体)、
 PMMA (ポリメチルメタクリレート) など

複合材料:
 GFRP (ガラス繊維強化プラスチック)
 CFRP (炭素繊維強化プラスチック)  など


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