概要
エチレン・酢酸ビニル共重合体 (EVA) は、太陽電池の封止材として最も良く使用されている樹脂である。
架橋前の EVA と架橋後の EVA の粘弾性を測定し架橋による弾性率の違いを比較した。
分析例
粘弾性測定による EVA 架橋前後における弾性率の比較
●試料:エチレン・酢酸ビニル共重合体 (EVA)
■測定条件
測定装置:動的粘弾性測定装置 DVA 225 (アイティー計測制御社製)
測定モード:引張モード
周波数 :1 Hz
雰囲気 :Air
湿度範囲:10 ~ 90 %RH (水中での測定も可能)
- 架橋前後での試料の温度依存性測定 (左図) では、架橋前試料が70℃付近から溶融するのに対し、架橋後試料はゴム状平坦領域を示し、高温まで高い弾性率が観測された。
- 架橋後の試料を湿度可変しながら測定 (右図) したところ、湿度による影響が小さいことが確認できた。
本装置は湿度制御により広い範囲で弾性率の湿度依存性を調べることができる。