軽量化材:CFRP・CNF等の粘弾性測定
-高荷重DMA-


概要


繊維強化プラスチック高強度材料やゴム材料などが軽量化材として検討されている。この材料は高荷重に耐えうる装置で物性評価する必要がある。弊社で保有している動的粘弾性装置は、最大荷重 500Nの高荷重条件下で測定が可能である。




高荷重DMAの適用事例


●複合材の引張り粘弾性測定
(Composite Material)

・CF,GF,CNF等による強化複合材の測定
・弾性率の温度依存性測定
・ブレーキパッド材の粘弾性測定


●ゴム材料の圧縮粘弾性測定
(Rubbers)

・動ばね定数測定の代替評価
・ゴム材料(タイヤ等)の制振性評価


●試験片の自由度
(High Flexibility of Specimen Configuration)

・劣化解析(弾性率低下、架橋密度評価)などで製品をそのまま測定できる
・他の物性試験(引張試験、シャルピー等)と同じ試験片(多目的試験片、ダンベル等)を使った比較


●その他高強度材料の測定
(High Strength Material)

・形状記憶合金の転移温度測定


高荷重DMAの仕様


機種 従来タイプ 高荷重タイプ
温度範囲 -150 ℃ ~ 500 ℃ 高荷重タイプ
最大周波数 ~ 80 Hz ~ 100 Hz
最大荷重 ~ 35 N (≒ 3.5 kg) ~ 500 N (≒ 50 kg)
測定雰囲気 N2、Air N2、Air


分析事例 繊維強化複合材の温度依存性測定


従来は「曲げモード」でしか評価できなかった高弾性率材料が、「引張モード」で測定できるようになったことで、異方性の評価等も可能となった


mcanac

・貯蔵弾性率 (E':弾性成分) Storage Modulus
・損失弾性率 (E":粘性成分) Loss Modulus
・tan δ (E" / E')

E" のピーク挙動から、マトリクス樹脂のガラス転移温度 (Tg) が 150 ℃ 付近にあることが分かる。また、tan δ の大きさは振動の吸収性能と相関がある。





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