概要
低温での電池駆動は Li 金属が発生するとされ、容量低下や短絡の原因となりうる。
ここでは低温サイクル試験を実施したセルの負極について表面観察と高感度 EDS により Li の分布を評価した事例を紹介する。
試料
電池 : 車載電池 試験 : 0 ℃ 50 サイクル
負極表面の SEM 観察
活物質上に粒状物 (白色) と
針状物が観察された
針状物
粒状物(白色)
高感度 EDS エリア分析
針状物各箇所での Area 選択
高感度 EDS 元素マッピング
粒状物近傍での元素マッピング
・粒状部と Li の分布が一致する傾向
・F、O は負極全面に分布し電解質由来と推察
各 Area での EDS スペクトル
形状は類似しているが、組成は異なる傾向があった
- Area 3、4 で Li が検出された
- Area 1、2 で Li は検出されなかった
- 各 Area で C、O、F が検出された
*本検出器は Li 金属としては Li を検出するが、Li 化合物の場合、Li が検出されない場合がある