概要
5G 関連の基板特性として、低吸水性、耐熱、電気特性は重要な物性パラメータとしてあげられる。
特性発現のために基材樹脂にフィラーが添加されることもある。本資料では吸水性の度合いが異なるフィラー材料に関して、ガス吸着測定および絶縁抵抗試験を実施し、吸水率との相関を評価した。
試料
疎水化粒状シリカ (市販品)
サンプルA (吸水率 0.5 %)、サンプルB (吸水率 1.5 %)、サンプルC (吸水率 2.5 %)
ガス吸着法(比表面積)による吸水性評価
水蒸気吸着より
サンプルA > サンプルB > サンプルC の順に
水を取り込みにくい傾向であった
・N2 比表面積
⇒物理的相互作用 (細孔、形状など) のみ
・水蒸気比表面積
⇒物理的相互作用 + 化学的相互作用
粒状・空孔サイズが同じでも処理方法が異なる
検体の水の取り込みやすさの評価等に有効
絶縁抵抗試験による体積抵抗率評価
【測定条件】
印加電圧: 500 V
印加時間:60 sec
試験環境 : 23 ℃、50%RH
フィラーの吸水率が低いほど、
体積抵抗率が高くなる傾向がみられた
吸水率が体積抵抗率に与える影響を確認できた