CFRP積層体の層間せん断試験と断面観察
- 熱劣化試験 (Air下) による影響 -

概要

層間せん断試験 (ILSS : Interlaminar Shear Strength) では、通常の曲げ試験よりも短い支点間距離で試験を行い、試験片に大きなせん断応力を発生させることで、CFRP積層体の層間剥離強度 (層間せん断強さ) を評価する。
ここでは熱劣化試験、形態観察 (断面観察) と組み合わせ、劣化解析を行った例を紹介する。

試験条件

ILSS試験

ILSS試験条件 (標準的な条件)

標準条件	試験片寸法 (mm)			支点間距離 (mm)	速度 (mm/min)
	厚さ	長さ	幅
JIS K7078	3	21	10	15	1.0 ～ 2.0
ASTM D2344	2	12	4	8	1.0

※本試験はASTM条件で実施

熱劣化試験及びILSS試験前後での断面観察

	実体顕微鏡		SEM像
	ILSS試験前	ILSS試験後	ILSS試験後
熱劣化試験前
熱劣化試験後 (250℃×1000h)

熱劣化試験前後での比較 (ILSS試験前)

ILSS試験後の比較

断面観察により各種試験に対する破壊モード(クラック、剥離など)の検証が可能

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