リサイクルの過程における異種ポリマーの混入や熱履歴を想定し、PET (ポリエチレンテレフタレート) に微量の PE (ポリエチレン) を混ぜた試料を作製した。 熱物性の変化から、成形加工性について評価した結果を紹介する。
バージン PET に PE を微量混合・造粒しモデルサンプルを作成した
サンプル A、B とも造粒時の せん断・熱分解等による分子量 Mw の低下 が見られている
DSC (示差走査熱量測定) による結晶化挙動と DMA (動的粘弾性測定) による貯蔵弾性率の違いを比較* * 評価試料:プレスシート [減圧乾燥 (140 ℃ × 6hr) 後、熱プレス (280 ℃ × 10 min)、氷水急冷で作製]
サンプル A、B ともに、PET (バージン) と比べ、低温側から冷結晶化が始まっており、120 ℃ における硬さ (E') も異なる。冷結晶化温度・貯蔵弾性率の変化挙動はサンプル A、B で同等であった。理由として、極微量の PE でも核剤として機能していること、造粒時の分子量低下の影響などが推定された。バーストの可能性などが考えられるため、リサイクル材料では、ブロー成形の際に成形温度等に注意する必要がある。
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