クロス分別クロマトグラフ (CFC) 分析 (1)
-昇温溶出分別装置 (TREFカラム) を用いた
共重合体の結晶化度分布測定-

概要


昇温溶出分別法 (TREF法) は、オレフィン系高分子を分析対象としたカラム分離法の一種である。クロス分別クロマトグラフ (CFC) 装置に内臓されたTREFカラムを使用して分離が達成される。分離は結晶化度の違いにもとづき実現される。このためTREF法 により高分子の結晶化度分布を評価することができる。

結晶化度がコモノマー含量に相関するオレフィン系共重合体の場合、TREF法 による結晶化度分布評価は組成分布を評価することと同じである。エチレンとα-オレフィンの共重合体である直鎖状低密度ポリエチレン (LLDPE) の組成分布評価には TREF法 が用いられる。



測定例 試料:直鎖状低密度ポリエチレン (LLDPE)


  1. 1).溶媒に溶解させた高分子をTREFカラムへ注入

  2. 2).一定の速度で降温してカラム担体に結晶化させるこのとき結晶性の高い分岐の少ない成分が最初に結晶化され、温度の低下に伴って結晶性の低い分岐の多い成分が結晶化される

  3. 3).その後、逆に昇温させることで結晶性の低い成分から高い成分へ順に溶出し、短鎖分岐度による分別がおこなわれる


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クロス分別クロマトグラフ (CFC) 装置 (TREF分離とGPC分離が可能)


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TREF溶出曲線 (結晶化度分布を示す)
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関連技術紹介


●クロス分別クロマトグラフ分析(2)
-オレフィン系高分子の2次元分布測定-


●クロス分別クロマトグラフ分析(3)
-熱可塑性エラストマーを含むブレンド物の結晶化度/分子量2次元分布解析-



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