概要
プラスチックの成形時の発生ガス、使用環境下における製品からの発生ガスは製品性能、環境へ悪影響を引き起こす。三井化学分析センターは目的、試料の材質や形状等に合わせた最適な分析手段を所有しており、試料から発生する多様なガス成分の定性定量分析に対応する。
分類 |
分析手法 |
感度※1 |
試料の加熱 温度範囲 (℃) |
試料 |
特徴と得られる情報 |
定性 定量 |
ヘッドスペース -GC/MS |
% ~ ppm |
50 ~ 190 |
液体 固体 |
- 試料をバイアルに封入し、加熱して気液平衡状態になった気相を分析
- 高分子の加熱発生ガス、残留溶媒
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TCT -GC/MS |
ppm ~ ppb |
~ 350 |
気体 固体 |
- 試料と捕集体を密封し、対象ガスを捕集
- 低沸点から高沸点成分まで高感度分析可能
- 微小空間で発生する有機ガス分析などに有効
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TDS-MS※2 |
ppm |
~1000※3 |
固体 |
- 高真空下で昇温しながら脱離成分を質量分析計で高感度に検出(H2、O2、N2、CO、CO2等)
- 温度プロファイルに対する脱離成分の比較
- ウェハや高分子の加熱発生ガス
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定性 分解 |
熱分解 -GC/MS |
ppm |
~ 800 (160 ~ 1040) |
液体 固体 |
- 加熱により発生した熱分解ガスから高分子組成 (添加剤含む) を定性分析
- 硬化樹脂 (熱、UV 等) にも対応
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TG-MS |
% |
~ 900※3 |
固体 |
- 温度プロファイルに対する分解成分定性と重量減少の相間
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EGA-MS |
ppm |
~800※3 |
液体 固体 |
- 温度プロファイルに対する発生ガス、分解ガス定性
- 特定温度での分析
- 混合ガス成分の同定
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※1:検出感度は試料の状態やガスの発生状況によって変化する
※2:分析事例は弊社技術資料 4054 を参照
※3:温度スキャン分析
※ VOC 分析については弊社技術資料7003、7006、7007 参照